2014年7月15日火曜日

牛膓達夫個展 [ひとつ、ふたつ、そして] <メタル・アート・ミュージアム 光の谷>

Inter-text 連載「見ることの誘惑」(全53回)
第三十一回 「共に在る」感覚
牛膓達夫個展[ひとつ、ふたつ、そして]

テキストは、現在、鋭意、作成中です。
近日中に、ここに公開します。
いまは、簡単なコメントを記しておきます。

千葉県印西市にある<メタル・アート・ミュージアム 光の谷>で、7月27日(日)まで、牛膓達夫の展覧会が開催されています。

印旛沼近くに位置するこの美術館は、小さいながらも、中に入ると不思議な空間に包まれ、外の田園と快い断絶とつながりを感じずにはいられません。

牛膓達夫の作品は、「在る」ことを通して、「非在」を現前させるといった、魔術的な経験を、いつも、もたらします。
そのことによって、その場にいるわたしに、作品と「共に在る」とか、空間と「共に在る」といった、いま、ここの、生の充実感や高揚感を喚起させるのです。

たとえば、目下、話題の台北国立故宮博物院の「翠玉白菜」の「現物」を、長時間待ったとしても、自分のこの目で見てみたいと思うのは、どんなものかなといった感じで、たんに「見る」ためだけではないのではないでしょうか。
「現物」の「翠玉白菜」と、この場やこの空間と取り替え不可能な共存をしたいといった願望からだと思うのです。

牛膓達夫の作品はこうした「共に在る」感覚をわきおこさせながら、現代アートの最大のプロブレマティーク「在ること」と「非在」の問題にアプローチし続けています。

とりいそぎ、<メタル・アート・ミュージアム 光の谷>での展示の三つのシーンを掲載しておきます。





Metal Art Musem HIKARINOTANI
※画像は、現在開催中の「<メタル・アート・ミュージアム 光の谷>[ひとつ、ふたつ、そして]牛膓達夫」(2014年6月28日〜7月27日)から取材しました。